投資の勉強になるかなと思ってチャレンジしていた簿記3級ですが・・・
無事合格しました!!
この記事では、
をまとめています。
これから受験する方の参考になれば幸いです!
勉強方法
私が勉強に使ったのは、「みんなが欲しかった!」シリーズの教科書・問題集の2冊です。
「教科書」と「問題集」は別売ですが、問題集に教科書の該当ページが書かれていたりと、2冊で1セットのような構成になっています。
ですのでセットでの購入がおすすめです。
また、版数が最新のものでないと、直近の試験範囲や出題形式、税率などに対応していません。
特に、2021年から出題形式が大きく変わっています(大問5つ・120分→大問3つ・60分)。
テキストを中古で買う場合も、必ず最新の版数かどうかを確認してくださいね。
では実際の使い方を紹介します。
①教科書1周目
簿記は、日々の取引を財務諸表にまとめていくまでの一連の過程を勉強します。
テキストは取引ひとつひとつの仕訳から勉強がスタートするのですが、
「貸方借方って何?」
「なんでこの費目が貸方なの?」
「なぜこういう風に書くの?」
というように、聞きなれない単語やルールでつまづきがち。
私は最後の過程まで知ってようやく、最初の仕訳が理解できました。
この表を作りたいから、ああいう書き方をしてたわけね!納得!
ですので、最初の方でわからないことが出てきても「そういうルールになっている」と割り切って、早めに教科書を一周してしまうのが近道だと思います。
②問題集1周目
教科書一周が終わったら、問題集に着手。
自分が理解できている点、理解が足りていない点をあぶりだす段階になります。
間違えた箇所は教科書に戻り、都度復習していきました。
一番丁寧に取り組む期間です。
また、問題集に収録されている模擬問題3回分も、本番と同じ条件で解いています。
合格ライン70点にかすって余裕かましてますが、この時点では解く時間もギリギリで、偶然正解した問題も多い状態。
まだ知識不足という手ごたえでした。
③教科書2周目
教科書・問題集各一周までで一通り勉強を終え、二周目からはミスゼロを目指して仕上げていきます。
ここで間違えた範囲を中心に再度教科書のレクチャー部分を読み、苦手を補完していきます。
また教科書の付録としてついていた仕訳集も見直し、パッと答えが浮かぶように復習。
私は「決算に関する仕訳」「未払・未収・前払・前受」が苦手でした・・・
④問題集2周目
最後に問題集をもう1周します。
こちらもミスゼロが目標。
解くスピードも意識したいところなので、仕訳は反射で言えるレベルが望ましいです。
ちなみに教科書・問題集についている解答用紙はホームページからダウンロードもできます。
一周目で使ってしまってる場合は活用しましょう。
知識ゼロから教科書2周+問題集2周で試験に臨み、最終的に
総勉強時間:約77時間
勉強期間:約3か月
となっています。
ただ、勉強不足を感じる部分もありました・・・(後述します)
2021年からの新方式! ネット試験
申込方法
簿記はもともと年3回の筆記試験がありますが、コロナの影響からか、ネット試験が開始されました。
自分で好きな会場・時間帯を選べるネット試験、すごく便利ですよ!
予備校や資格学校など、ホントに全国色々な会場で実施しています。
まずネット試験施行機関一覧で希望の受験会場を探しましょう。
申込方法は会場ごとに異なり、各施設のホームページなどで申し込み方法を調べることになります。
私はCBTテストセンター系列の会場が希望だったため、CBT-SolutionsのサイトでマイページアカウントIDを作成し、マイページから試験申込をしました。
ちなみに受験結果もこのマイページ内から見られるようになります。
受験までの流れ
試験開始時間の5~30分前に受付できるようにします。
受験票は届きませんので、受付で名前を言い、本人確認証を見せました。
ちなみに検温もされました。
受付の方に案内され、私物をロッカーに入れます。
自分が持ち込めるのは「本人確認証」「電卓」のみ。
筆記用具・腕時計(アナログ式でも)も持ち込まないように言われました。
- 受付で渡されるログインID・パスワードが書かれた紙 1枚
- 計算用紙 A4 2枚
- ボールペン 1本
- パソコンのログイン方法などが書かれた説明書 1枚
以上を受付で渡されます。
あとは先ほど用意した、
- 本人確認証
- 電卓
- ロッカーの鍵
以上が持ち込み可能品になります。
案内に従い、指定された部屋の指定された場所に着席。
この部屋の席番号〇〇番を使ってください、のように言われました。
準備ができたら、パソコンの簿記検定用システムを立ち上げ、指示されたID・パスワードでログインします。
氏名や注意事項などが表示されますので、確認しながら進んでいくと、試験開始です。
受験中の注意点
あとはパソコン上に問題が表示されるので、入力していきます。
試験の最中の注意点としては次の通りです。
- 問題が読み込まれ、全部表示されたら制限時間のカウントスタート。
残り時間は画面右下に表示されている - 問1・問2・問3はタブを切り替えるイメージで移動できる
- 仕訳の費目や穴埋め問題は基本的にプルダウンで選択。
財務諸表の作成問題のみ、「未収」費用、「前払」家賃などと文字入力する箇所があった - 1つの仕訳では、貸/借ごとに同じ費目はまとめる必要あり
(NG例)
受取手形100 売掛金100
当座預金100 売掛金100
(OK例)
受取手形100 売掛金200
当座預金100 - 金額は数値のみ入力(カンマや¥マークは不要)
- 何かあった場合はブザーを押せば試験官呼び出しが可能
問題が表示される画面は字も小さかったし、ユーザビリティが良いとは言えないシステムでした・・・
パソコン操作になじみがないと、ちょっと苦戦しそう
受験後の流れ
制限時間60分が来る前でも終了させることはできますが、思った以上に時間が厳しくなります。
合否がすぐ表示されます。
総合点、大問ごとの得点はわかりますが、どこを間違えたかは表示されません。
総合点70点で合格です。
ちなみに私は74点でした。ギリギリ・・・!
私が受験したテストセンターでは、点数の結果画面を印刷するように受付時に指示されていました。
画面上の「印刷」ボタン→プリンタ設定を変えず「印刷」で、受付のプリンタに出力されます。
操作方法は持ち込み品の説明書にも記載されていました。
ちなみに印刷を忘れると、この画面はもう表示できないそうなので注意しましょう。
印刷後、「終了」ボタンでシステムが閉じます。
パソコンはシャットダウン等せずに、そのまま退室。
受付に戻り、貸与された持ち込み品を返却します。
計算用紙も持って帰ることはできません。
STEP2で印刷した紙(合否結果画面をプリントアウトしたもの)を渡されます。
合格の場合はQRコードがついており、そこからアクセスすることで合格証を入手できます。
なお、合格証反映までに受験後少し時間がかかるようです。
翌日にはダウンロードできました。
預けた荷物を回収し、終了です。
ネット試験のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
近所の試験会場を選べる 都合のいい日・時間を選べる (※全施設共通の受験不可期間が年に10日×3回ほどあり) 持ち物は本人確認証と電卓のみでOK 合否がすぐわかり、不合格でもすぐ再受験できる | 問題への計算過程の書き込みができない (財務諸表の作成問題では、けっこうキツイです) 合格証を自分でプリントアウトしなければならない 受験票や合格証の発送はないのに、事務手数料がかかる (施設によって異なるようで、私は550円でした) |
ネット試験のメリットとしては、やはり時間と場所を好きに選べるところ。
年3回の統一試験日を待たなくても受験することができるので、いつ勉強を始めてもOKです。
私が受験したCBTテストセンター系列ですと、最短3日後に予約可能。
「いける!」と思ったタイミングで受験に踏み切ることができます。
デメリットは、問題用紙への書き込みができないゆえの解きづらさと、(なぜか)受験費用が多めにかかる点です。
統一試験の場合でもネットから申し込むと同じくらい手数料がかかるようで、合格証の料金と考えればまあ理解できなくもないのですが・・・。
ネット試験は合格証もなく、割高感があるかもしれません。
残高試算表に未処理の仕訳を加えて財務諸表を作る問題では、さすがに紙がほしくなった・・・
ちなみにかかった総費用は、
受験料 2,850円
ネット申込時の事務手数料 550円
テキスト代(2冊) 2,200円
試験会場までの往復交通費
となっています。
試験を終えてみて。感想と反省点
あなどってはいけなかった
えっ、難しいぞ・・・!?
というのが第一印象です。
3級なんだし、まあいけるでしょ! とか考えていた試験前日の自分に言ってやりたいです。
簿記3級、あなどってはいけません!!
教科書では見たこともなかった仕訳も1~2問出てきて「なんじゃこりゃ!?」となります(なりました)。
ですがしっかり勉強できていれば、それ以外の問題で得点できるはず。
取るべき得点をきちんと拾うためにも、テキストを仕上げておくのは必須です。
時間との勝負
ネット試験では大問3つを60分で解きますが、かなり厳しい制限時間になります。
問1 仕訳15問(配点45点)を10分程度で瞬殺し、計算が必要な問2・問3に時間を温存しておく必要があります。
問2と問3は、出題内容と自分の得意不得意にもよりますが、
問2 補助簿・勘定記入・文章の穴埋め問題(配点20点):20分
問3 決算整理後試算表・精算表など(配点35点):25分
くらいのボリュームでした。
問題文を見て仕訳がパッと浮かぶレベルになっていることは大前提。
さらに、仕訳を書くときに略字を使って(「当座預金」→「当預」、「旅費交通費」→「旅」など)時短することも重要な戦略になってきます。
それでも問3の賃借も合わないし、見直す時間も取れず・・・でした。
教科書&問題集のみの勉強では心もとない
私は上で紹介した教科書&問題集のやりこみ2周でかろうじて合格となりましたが、得点は74点。
合格点は70点ですから、対策としては心もとなかったと言わざるを得ません。
ぎりぎりのライン・・・!
問題集の難易度は実際の試験の難易度よりも易しめに感じました。
また、地味に引っかかったのは問題文の言い回しですね。
教科書&問題集では、意図してわかりやすい文章にしてくれているせいか、実際の問題文は微妙にとっつきにくかったです。
教科書&問題集に加えて、↓のような予想問題をもう1冊やっておき、実際の雰囲気に慣れておけばもう少し余裕が持てたかも、と思います。
そう考えると、総勉強時間としては80~100時間くらいは見込んでおいた方がよさそうです。
(注)2021年度から試験時間・問題数変更されているため、過去問題との出題形式の違いに注意してください。
(参考:新たな日商簿記検定について)
私は書籍のみでしたが、YouTubeで解説動画を上げてくれてる人もいますし、オンスク.JPやスタディング
まとめ
私がしてきた勉強方法(参考書)、ネット試験申し込みから当日の流れ、試験を終えてみての感想と反省点について説明しました。
簿記3級は、ちゃんと勉強すれば受かる試験。
でも油断は禁物!
ネット試験方式ができたことで、受験のタイミングを選ぶことなく、勉強を進められるようになったのは大きなメリット。
しっかり対策をして受験しましょう!
合格をお祈りしてます!