【要約・レビュー】 時間の制約が厳しいワーママにこそ響く『やめる時間術』

とーこ

なんでか、とにかく忙しい! 時間がない!

子供ができてから、こう感じることが増えてしまいました。

今までは時間を自分の好きなように使えていたのが、突然コントロールできない時間が1日の大半を占めるようになってしまい、覚悟はしていたけどやっぱり大変。

私は手帳が好きなこともあり、時間術の本はたくさん読んできました。
ですが子供が産まれてから再読すると、「早めに出社して自己投資タイムに!」といった、

とーこ

それができりゃ苦労しないわ!

と感じるテクニックが思いのほか多く、生活が変わると心に響く内容も全く変わることを実感しています。

そんな時、サブタイトルに惹かれたのが本書『やめる時間術 24時間を自由に使えないすべての人へ』(尾石晴(ワーママはる)著)です。

24時間を自由に使えない・・・? 私のことだ! と思った方も多いんじゃないでしょうか。

特に子育て世代、さらに言えばワーキングマザー(ファザー)に向けた『やめる時間術』をご紹介します。

こんな人にオススメ
  • 子育て中の人
  • なぜだかわからないけどずっと忙しい! という人
  • 時短テクニックは一通り導入したが、浮いた時間をもっと有意義なことに使いたいと思っている人
目次

要点

要点① 時間の使い方を見える化する

まずは現状把握から。
バーチカル手帳などで自分の時間の使い方の記録をつけ、何にどれくらい時間を使っているのかを自覚します。

ここで見つけたいのは、

  • 使途不明時間
  • 見積もりオーバー時間

の2つ。

使途不明時間」は、意味もなくぼーっとしてしまう時間、デバイスの通知をチェックする時間、何かの作業中に集中が途切れて違うことを考えている時間など、何をしていたのかよくわからない時間のこと。

これらは1つ1つはほんの数分のため、意識しないと気づけないのに、積み重なるとあっという間に時間を失います。

とーこ

スマホのスクリーンタイムから目をそらさないように・・・

また「見積もりオーバー時間」は、予定が甘く想定オーバーしてしまった時間のこと。

理由はさまざまで、下記のような、原因に応じた対策を取っていくことになります。

  • 突発が入った → 突発にならないよう事前の根回しや準備を大事にする
  • 思いのほか苦手な作業だった → 得意な人にやってもらえないか、機械化できないかを検討
  • 完璧主義 → 「こうあるべき」論をやめ、最初に決めた時間やレベルでいったん終わらせる

見積もりの精度が上がると、スキマ時間なく予定を立てやすくなりますね。

要点② 時間の引き算をする

続いて、要点①で見つけた無駄な時間を引いていきます。

引くべきは、あなたの人生にとって優先度の低いもの・満足度の低いもの

もう少し具体的な判断基準で言えば、

  • 浪費(または消費)している時間
  • 自分の時給より安く代替できそうな時間

かつ、自分でコントロールできる時間であれば、引き算候補です。

例えば身近な家事ですと、代行サービスや宅配、食洗器や掃除ロボットなど、お金で時間を買えるものがわかりやすいですね。

また、お金で解決できない「やめたい悪習慣」がある場合は、別途【習慣化】の知識があった方がいいです。
この本では、「どういう時間を引くべきか」の説明はありますが、「どうやって引くべきか」というハウツーは詳しくありません。

とーこ

タイムマネジメントに特化した習慣化なら、『時間術大全』がオススメ

また、引き算で無駄な時間の量を減らすと同時に、「時間の質を高める」という視点(タイムパフォーマンス向上)も考えたいところ。

本書で紹介されているポイントは以下の6つです。

  1. 意志に頼らず、仕組みを作る
  2. ルーチンこそ省力化
  3. スキマ時間を作らないよう予定を立てる
    (ただしスキマ時間ができてしまった時のために、スキマ時間のTODOリストを用意しておくとよい)
  4. 5秒で決める
  5. 選択の回数を減らす、やめる
  6. 予備時間を残しておく
    (睡眠時間を除いた活動時間の10%が目安)
とーこ

子育て世代に参考になるのは、「子供が自分でできる仕組み作り」を工夫されているところ。

とーこ

片付けや洋服選びなど、頻度が多いものほど自力でできる環境を作れれば、親もだいぶ楽になりますね

要点③ 時間の足し算をする

無駄な時間を引き算できたら、最後はその空いた時間に新しいアクションを実行していきます。

足すべきは、理想の1日に近づけるためのアクション

そのために、自分にとっての理想の1日を先に考えておく必要があります。

例えば、

  • ヨガを習って、毎日30分できるよう習慣化したい
  • 睡眠は絶対8時間取りたい
  • 通勤時間を現状1時間から30分以内に減らしたい

など、今の1日の過ごし方で不満のあるところから列挙してみるとはかどります。

そして、理想の1日を叶えるためにすべきことをスケジュールに足していくのです。

上のヨガの例なら、

  • 最寄り駅のスクールを調べる
  • パンフレットを取り寄せる
  • 体験入会してみる
  • オンライン講座を調べてみる
  • ヨガマットとウェアを買う

まずこのようなアクションから入っていき、引き算で1日30分確保できればOKですね。

できることから1つ1つ行動していく過程こそ、理想の人生への道
ぜひワクワクしながら取り組みましょう。

とーこ

何よりもまず、理想の生き方を自覚してなくちゃ理想の1日は考えられません。
参考になりそうな本を挙げますね。

怒涛の自己分析1000問で自分の軸を発見する『メモの魔力』
俯瞰的な視点から仕事をとりまく価値観を考える『働き方の哲学』
8つのカテゴリーで夢をビジュアル化『逆算手帳の習慣』

まとめ

【この本のまとめ】

  • 時間の使い方を見える化する
  • 使途不明時間を減らし、見積オーバー時間への対策を。
  • 時間の引き算をする(浪費を減らす、外注化、時間の質向上)
  • 子育て中なら、子供が自分でできるような仕組みづくりに力を入れると効果的
  • 引き算ができたら、時間の足し算をする(理想の1日に近づくアクションを実行する)

この本は、時間術としては真新しい内容ではありません。

ですが「時間の采配権が自分にない人(特に子育て中の人)」に対して書かれている、という点で、特に同じ境遇の人は共感できるポイントがいくつもあります

子育ては、子供のお世話や決定を代わりにやらねばならず、その分時間がかかってしまうのはしかたのないこと。

でも、大事な子供の存在が、自分のやりたいことを妨げてる! なんて考え方はしたくないですよね。

あなたには本当に「時間がない」のでしょうか?

「時間がない生活」を選んでいるのは「自分」です。(中略)本気で何かを変えたいのであれば、自分の視野を広げて、少しずつ変化を加えるしか道はないのです。

『やめる時間術』

と本文でも語られてますが、知らず知らず浪費している時間はないでしょうか? 
「自分がやらねばならない」と思い込んでるだけではないでしょうか?

時間の使い方を見直し、思い込みを捨てて工夫するための取っ掛かりを気づかせてくれる本書、ぜひ読んでみてください。

とーこ

子育てを言い訳にしないで、時間を確保しよう! と試行錯誤していく過程、見習いたい!

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この記事を書いた人

手帳と文具への偏愛が隠せないアラサーOL。
「やりたいことだけやる毎日」を叶えるべく、副業やら投資やらにチャレンジしながら、手帳活用にいそしんでいます。
2024年の手帳はMATOKAウィークリーバーチカルノート。

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