PDCAサイクルを回しながら目標に向けて頑張っている人は多いと思いますが、最もやり方がよくわからないのが「振り返り」ではないでしょうか?
計画したことをやったまではいいものの、まともに振り返らないままPDDD・・・サイクルに突入していた、なんて、もったいない!
振り返りこそが今後の行動を決めていくうえでとても大事なタイミングなんです。
そこで、有名なフレームワーク「KPT」と「YWT」を活用して、振り返りを行う方法を紹介します。
後半は私が実践している手帳の使い方も紹介するよ
振り返りのフレームワーク KPTとYWT
KPT
- K(Keep):良かったこと・続けたいこと
- P(Problem):悪かったこと・問題点
- T(Try):次にやること
KPTとはKeep・Problem・Tryの頭文字を取ったフレームワークです。
まず行動したことを思い出し、K・Pをそれぞれ挙げます。
そしてTは、【Kの改良案や強化策】【Pの解決策】の両方の視点からアイデアを出していくのがポイント。
どうしてもKよりPが多くなりがちなので、Kの方も特に意識して挙げていきましょう。
良かったことはさらに良くなり、悪かったことは改善するという、両面からのアプローチが可能になります。
ちなみに「これだけ!」シリーズはPDCAが特にわかりやすく良書でした。
YWT
- Y(Yatta):やったこと
- W(Wakatta):わかったこと
- T(Tsugi):次にやること
一方でYWTは、Yatta・Wakatta・Tsugiの頭文字を取ったもの。
なんと日本語。お察しの通り、日本で考えられたフレームワークです。
Yで自分の経験・行動の事実に着目し、WでYから得られた学び・教訓を洗い出します。
そしてWを実践できるようなTを考えていく、という方法です。
Tに書いたことが次のYに直接繋げやすく、このループがぐるぐる回りやすい構成です。
「やったこと(行動できたこと)」にフォーカスしているので、ポジティブ気味に振り返りできる、というメリットも。
結局、KPTとYWTどっちがいいの?
同じ振り返りのフレームワークでKPTもYWTも似ている感じがしますが・・・私自身試してみた結果では、
逆算思考で行動を決めているなら「KPT」
積み上げ思考で行動を決めているなら「YWT」
と使い分けるのがよいと感じました。
逆算思考と積み上げ思考
逆算思考は、まず夢や目標などのゴールが決まっており、そこから逆算して計画的に今やる行動を決めていくことです。
つまり、
「1年後に夢を叶えるには、今月はこれを達成してないといけなくて・・・ということは今週はこれができていないといけなくて・・・ということは今日やるべきことは〇〇で・・・」
といったように、長期→短期と目標までの到達点を計画している場合ですね。
逆に積み上げ思考は、「今できること」に着目し、それを究めたり拡大したりしていくために今やる行動を決めていくこと。
夢や目標があまり定まっていない時に、できることを増やし人生の選択肢を広げていくイメージです。
無計画なようにも聞こえますが、逆算思考で決める夢や目標はひょっとしたら自分に向いていない可能性もあるため、達成して初めて「なんか違う・・・」という事態になりかねません。
あくまで今の自分を起点に、その延長線上のどこかに「気が付いたらたどり着いていた理想の自分のあり方」を模索していくのが積み上げ思考。
偶発性を求めて「計画的に無計画」という状態を作り出しているとも言えそうです。
セレンディピティっていうらしいよ
KPTかYWTかは、行動計画の決め方次第!
さて、冒頭の
逆算思考で行動を決めているなら「KPT」
積み上げ思考で行動を決めているなら「YWT」
について、理由を書いていきます。
逆算思考でYWTをやろうとした場合、「Y(Yatta):やったこと」はあらかじめ計画して実行したことの一部であって、わざわざ書き出すまでもない、というのが私の結論です。
手帳やスケジュールアプリにやるべきことを書いているなら、そのタスクをやった都度消しこんでいけば、やったこと/やらなかったこと(達成に至らなかったこと)は区別できます。
やった/やらなかったことは明らかになっている、という状態になるので、「何が良かったか・悪かったか、次はどうするべきか」に重きを置くべきで、つまりKPTが向いていると感じました。
逆算思考で計画したことが達成できなかったとしたら、それは「なぜ計画したのにできなかったのか」という課題であり、KPTの「P(Probrem)」が最も近いカテゴライズになるはずですからね。
一方で積み上げ思考では「今できること」に着目している関係上、明確なゴールが見えない状態です。
だからこそ「実際に何をやったのか」というところから言語化して振り返る必要があります。
つまり、「Y(Yatta):やったこと」自体にも着目できるYWTですね。
そして次の「W(Wakatta)」で初めて、「Y(Yatta):やったこと」に対して「何が良くて(悪くて)何を学んだか」を評価していくことになります。
要は、
KPTのKとP = YWTのW
と考えれば、積み上げ思考の場合に「Y(Yatta):やったこと」のプロセスを持つYWTを使う意味が見えてくると思います。
図解にすると下のようなイメージです
KPTを手帳に盛り込む
普段逆算思考寄りな私はKPTを取り入れてます。
実践している手帳の使い方をご紹介。
日次で振り返り…KP(+たまにT)
私はバーチカルタイプの手帳を使っています。
1日の終わりに、良かったこと・悪かったことを書き留めています。(赤枠部分)
これはKPTのKとPに当たるものですが、この時点では備忘として日記的に書いている程度です。
ただ、KとPを書いていると、自然にそれぞれの改善策(T)まで浮かんでくることがあります。
翌日にでも試せそうなことだったら、そのTも一緒に書いておき、次の日に実践してみます。
T自体が重い内容だったりすると、ものによっては改めて計画が必要になることも。
日単位で対応していくのは難しいので、週次の振り返りで細かく見ていくようにしています。
週次で振り返り…KPT
週末に、その週全体での振り返りをします。
私の振り返りサイクルは週次がメインです。
既に日次の振り返りで良かったこと・悪かったことを書いていますので、それを参考にしつつ、Tを考えていきます。
この時、日単位で対応済みのKPTを改めて書くことはせず、来週に持ち越すもののみに限定しています。
済んだことを書いても面倒ですし、未着手のことだけ書いておけば来週着手しやすいからです。
月次・年次で振り返り
基本的には週単位でのKPTをひたすら回していくスタイルをとっています。
月次・年次でも振り返りを実施していますが、あらかじめ決めてあるプロジェクト単位で、計画通り進んでいるかを確認・記録する意味が強いです。
プロジェクトといっても、「読書」「出産準備」「株」「ブログ」「大掃除」といった、個人でやってること・やりたいことのジャンル単位ですね。
計画から遅れていてリカバリーが必要そうな場合は、「来月はこのジャンルの行動量を増やさないとな」「そのための時間をどこから捻出しようかな」などと考える参考にしているイメージです。
特に年末の振り返りではじっくり時間を取って行っています
まとめ
振り返りのフレームワークは、「どのように行動を決めているか」で使いやすいものを活用しましょう!
逆算思考で行動を決めているなら「KPT」、積み上げ思考で行動を決めているなら「YWT」がおすすめ。
振り返りってちょっと大変だけど、実は目標達成のためのアクセル!
手帳などで習慣化したいですね。
もちろんどちらが正解ということではなく、自分のやりやすい方をうまく取り入れるのが最善です。
KPTを深掘りしたい方はこちらがおすすめ。↓