【要約・レビュー】『人生の純度が上がる手帳術』 自分に優しく、理想の方角へ。

今回ご紹介するのは、『人生の純度が上がる手帳術』です。

結論から書いてしまうと、自分が大事にしている価値観をもとに行動を決めていく方法であり、有名な目標達成メソッド『7つの習慣』と同じ。

ですが一番の違いは、「あくまで自分に優しく」という心構えの部分

ムリなく、自分らしく、でも現状の自分から1歩踏み出したい。
そんな人に寄り添ってくれる手帳術です!

こんな人にオススメ
  • 「Have to do(すべきこと)」ばかりのタスクに疲れてしまった
  • できていないタスクが気になって自己肯定感が下がってしまう
  • 目標を立てるのが苦手
目次

要点① スケジュール管理(TO DO思考)を手放す

そもそも「人生の純度を上げる」とは、「自分が本来持っている感覚、感情を開いて、ありたい自分で生きること」と定義されています。

現代人である私たちは、日々の忙しさや感情の起伏に流されてしまいがち。

でも、少し立ち止まって、ありたい自分を取り戻そう。
そのために手帳を使おう、というのが本書の主旨です。

人生の純度が上がる手帳術』は公式の手帳『pure life diary』が販売されています。

下の手帳イメージからわかるように、「すべきこと」を書くスケジュール管理ではなく、「今日の良かったこと・感謝・気持ち」といった振り返りに重点が置かれます。

(画像出典元)pure life diary 2023 1月はじまり A5 | 本橋 へいすけ, 井上ゆかり |本 | 通販 | Amazon

このことからも、

「もう少し自分を大事にする時間がほしい」
「健康や美容、大事な人との人間関係の時間を持ちたい」
「ていねいな暮らしをしたい」

というように、選択的にペースダウンした「ありたい姿」を求めている人、自分のコンディションを整えたい人向けに感じます。

とーこ

ドラクエでいえば、「いのちだいじに」的手帳術です。

とーこ

逆に、「今年こそ副業で10万稼ぐ!」「いついつまでに〇〇の資格を取る!」のような、具体的でゴールが明確な目標向けの手帳術ではありません

要点② 自分の価値観からありたい姿(TO BE)を描く

では実際に「人生の純度を上げる」ためにどうするかというと、ありたい姿(TO BE)を描くことが重要になります。

ありたい姿は、自分の本当の根源的欲求や、大事な価値観をもとにしたものです。

また、運動・瞑想・芸術など「感性を磨くための行動」も積極的に取り入れるべきとされています。

ありたい姿の精度を高めながら、そこに近づいていくイメージですね。

とーこ

ワークも盛り込まれており、実際に書き出しながら進めていけます

このように、ありたい姿がキモになる『人生の純度が上がる手帳術』ですが、これ自体は真新しいことではないです。

やりたいことを100個挙げましょう、100個出すころには自分の本当の望みがわかります・・・と言っている書籍はたくさんありますし、価値観を人生の軸とするのは『7つの習慣』で語られています。

なので、既に「やりたいこと100」などを書いている人であれば、ありたい姿(TO BE)を描くステップはもうクリアしていると思われます。

要点③ TOBEを意識して、ゆっくり自然と変化する

価値観や欲求が明確になったら、最後はそれを叶えるために意識したい行動を決めます。
(この行動をpure lifeピンと呼んでいます)

1日のうち少しでもその行動を意識することで、ありたい自分に近づいていく、というものです。

このステップでも、やりたいことから行動に落とし込んでいるという点では、従来の『7つの習慣』などと共通する目標達成思考と同じです。

pure lifeピン」と名前は変えていますが、結局は目標を叶えるための「TODO」と変わりません。

とーこ

「スケジュール管理(TODO)を手放す」とは言っても、さすがに行動なしに「ありたい姿(TOBE)」には達成しえないな。

唯一違うのは、pure lifeピンは「いつまでにやる」という決めをせず、「意識しましょう」程度の重要度におさえられていること。

つまり、やらなかった、できなかったときに罪悪感が生まれにくい(自己肯定感が下がりにくい)し、それで良しとされている。

その代わり、「やらなきゃ!」という意識で行う目標とは異なり、達成までに時間がかかったり、「やった・やらない」の評価が曖昧になりがちです。

とーこ

良く言えば自分に優しく、悪く言えば自分に甘い進め方になりそう。

とーこ

個人の性格や、ありたい姿の中身によっても合う合わないがあるので、使いどころの見極めが大事だと思います。

個人的に考える、この手帳術に向く・向かないものをまとめてみました。

向いているもの・スタンス
  • 「暮らしの充実」などのゆるめの目標
  • リフレッシュ・余暇系の目標
  • 期限を定めない目標
  • できたらいいなと思うこと
  • ”引き寄せ”的な考え方
  • 自己肯定感を下げないプロセス重視
向いていないもの・スタンス
  • スキルアップを目指す目標
  • 仕事・副業に関する目標
  • 期限が明確に決まっている目標
  • できた/できないを評価しながら進めること
  • ”PDCA”的な考え方
  • 目標達成のための成果重視

人生の純度が上がる手帳術』では向いていない方の目標を考えている場合は、『手帳で夢をかなえる全技術』がおすすめです。

まとめ

『人生の純度が上がる手帳術』まとめ

  • ありたい姿・価値観を描く
  • それを叶えるために意識したいことや行動を月・日単位で決める
  • 自己肯定感を落とさずに少しずつ進む
こんな人にオススメ
  • 「Have to do(すべきこと)」ばかりのタスクに疲れてしまった
  • できていないタスクが気になって自己肯定感が下がってしまう
  • 目標を立てるのが苦手

「やるべき」タスクに疲れたら、自分を癒すために、少しペースを落としてみてもいいかもしれません。

そういった「ゆるめる時期(ゆるめる時間帯、自分時間)」に寄り添ってくれる手帳術だなと感じました。

ただ、ゆるめすぎてしまうと、自分にとっての心地いいゾーンから出ないことに焦るかも。
(自分に優しい、という意味では悪いことではありませんが)

充分自分に優しくして元気をためたら、少し背伸びする目標にチャレンジするなど、走る時期と休む時期のメリハリをつけられるといいですね。

とーこ

自分と向き合う時間を大事にしよう、と思える手帳術でした。

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この記事を書いた人

手帳と文具への偏愛が隠せないアラサーOL。
「やりたいことだけやる毎日」を叶えるべく、副業やら投資やらにチャレンジしながら、手帳活用にいそしんでいます。
2024年の手帳はMATOKAウィークリーバーチカルノート。

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