バレットジャーナルの始め方として、よく「お気に入りのノートとペンを用意しましょう」と説明があります。
記事の中でも触れますが、バレットジャーナルはそもそもシンプルな箇条書きの記録術です。ノートとペンさえあればいつでもどこでもスタート可能。
・・・なのですが、日付や枠線を書いておく事前準備が必要になります。
特にイラストに凝ろうとするともっと時間がかかってしまいます。
私も当初、白紙のノートからスタートしてみたものの、
正直なところ、ゼロから書くのはめんどくさい・・・
リスト系のページ(コレクション)が増えるともっと大変・・・
と準備が重荷になってしまい続きませんでした。
「バレットジャーナルを始めたい! どんなノートを選ぼう?」と迷っている特に初心者の方へ、最初はノートではなく手帳をおすすめするよ!
詳しく解説していきますね。
バレットジャーナルとは?
バレットジャーナルの基本のルール
まず簡単に、バレットジャーナル(Bullet Journal=BuJo)とは、ライダー・キャロル氏が注意欠陥障害を克服しうまくつきあっていくために考案した手帳術です。
「バレット=箇条書きの先頭につける記号」という名称が示す通り、この記号をつけることによって、記録に時間を取らなくなるし、記録した内容がぱっと見でわかり思考整理しやすくなる、という利点があります。
例えば
[・]ランチ予約する (タスク)
[〇]19時~飲み会 (イベント)
[ー]資料コピーは5部多めがベストかも? (メモ)
といったように、記録内容ごとの記号を先頭につけます。
特にタスクのバレット[・]は、完了したら[・]→[×]、延期する時は[・]→[>]のように上書きしていくことで、進捗の管理もできるようになります。
このルールに基づいて記録をしていくのですが、
- インデックス(目次)
- フューチャーログ(数か月先の予定を書いておく)
- マンスリーログ(その月の予定を書いておく)
- デイリーログ(その日の予定やメモを書いておく)
この4種類のページを作るのが必要最低限の公式ルールです。
さらに、自分の必要性に応じて
- コレクション(トラッカーや各種リストなどを書いておく)
のページを作るのも良い、とされています。
このように、もともとはシンプル&速記を極めたメモ術です
一方で最近では、ルールの少なさゆえに自由度が広がり、カスタマイズ性の強いノート術としても広がりを見せています。
箇条書きでタスクを書くだけじゃなく、イラストや飾り文字をふんだんに使った手帳例は、インスタグラムなどでも人気です。
バレットジャーナルの関連書籍
ちなみにバレットジャーナルについては、こちら↓の公式本も出ています。
が、こちら↓の方が要点がシンプルにまとまっていてわかりやすいです。
バレットジャーナル初心者におすすめ、ウィークリーのセミバーチカル手帳!
冒頭で触れた通り、バレットジャーナルは事前に「フォーマットを書く」という作業がどうしても発生します。
ゼロから書いていく楽しさもあったものの、時間的な余裕がないと続かないですし、続かなければ意味がありません。
そこから試行錯誤した結果、私がたどり着いたのがセミバーチカル手帳です。
セミバーチカル手帳とは?
セミバーチカル手帳は、時間軸のない手帳の総称です。
「ゆるバーチカル手帳」「ウィークリーノート」等とも呼ばれます。
上のイラストのように、大きく分けて「3分割タイプ」と「ほぼノートタイプ」(名称は私が勝手に呼んでるものです)の2種類のフォーマットがあり、日ごとに書き込むエリアの大きさで分かれています。
見開き1週間のタイプの手帳って時間軸がある手帳がメジャーですが、この時間軸をなくしてしまうことで、自由度をグッと高めた手帳です。
ここからは、バレットジャーナルにセミバーチカル手帳を使うメリットを解説します。
ノートよりも続けやすい! 挫折しにくい! おすすめポイント
おすすめポイント① そもそも手帳なのでフォーマットに悩まない
まず何よりも、ノートではなく手帳を使うと準備に時間がかからないことがメリット。
一番書くのが面倒な「マンスリーログ」は、マンスリーカレンダーのページを使ってしまえば解決です。
「それで本当にバレットジャーナルと呼べるの?」という指摘もあるかもしれませんが・・・
面倒に感じる部分は出来合いのもので代用すれば、「もっと書きたいこと」を書く時間を増えて、手帳タイムがもっと楽しく有意義になると思います。
おすすめポイント② デフォルトでインデックスページがある手帳も。
バレットジャーナルには欠かせない目次となる「インデックスページ」、デフォルトで入っている手帳も増えてきています。
このページがあると、準備がまたひと手間減るので便利ですね。
巻末フリーノートのページ数と同じ行数があるのが普通です。
おすすめポイント③ ゆるく項目分けができ、見返しやすい
セミバーチカル(3分割タイプ)のフォーマットでは、毎日の記入欄がうっすら3分割されていることが多いです。
これを活用して、その日やることを3種類に分けて管理することができます。
例えば、
- 上の2段に「タスク」「イベント」、下の1段に作業中の「メモ」を書く
- 時間帯でざっくり「午前」「午後」「夜」に分ける
といった書き方がありますね。
バレットジャーナルは全てを箇条書きで書き出すことが特徴ですが、ただ羅列するよりも多少項目分けしておいた方が、整理されていて見やすく感じます。
ほかの項目分けアイデアはこちら↓
おすすめポイント④ デコる週⇔デコらない週の切り替えが楽
一番の推しポイントはここです。
デコにも十分なスペースがあるのもセミバーチカル手帳の魅力。
デコる週⇔デコらない週を気分や時間の余裕に合わせて切り替えても、違和感なく使えます。
下の手帳は私の過去の手帳です。
普段はタスク管理中心の手帳。
デコる気分のときはデコ!(買ったものを貼っただけ)
バレットジャーナルをやろう! と意気込んでも、最初からあれもこれも書こう、と欲張ってしまうと続かないもの。
もし、さらにデコ欲が上がってきたら、その時にメモ欄の広い手帳やノートを検討すればいいのです。
この段階で初めて、ノートでイチから自作しても良いですしね!
最初はスモールスタートでシンプルな状態から始めて、続けられるかどうか、自分に合っているかどうか確かめる。
書く量が増えるにつれて、下の図のようにチェンジしていくとスムーズだと思います。
私は現在、普段のデコ度は少なめで、月に1回見開きにまとめログを書くくらいの量。
なので、ずっとセミバーチカル(3分割)です。
手帳は「1ページに2日分」など、上のイラスト以外のフォーマットもたくさんあるので、書く量に合う手帳を探してみてくださいね
おすすめの手帳3選
最後に、実際におすすめの手帳を3つ紹介します。
torinco 7 / 高橋書店
- B6(240g) 1,980円
- 年間ブロックなし
- 月間ブロックあり(各月5・6段併用)
- 週間
ガイドで3分割可能
メモ欄は3.5mmドット方眼 - WISH LIST(インデックスページ/やりたいことリスト100/読みたい本リスト/みたい映画リスト/白地図(日本・海外))
- 巻末ふろく(パーソナルデータ/ID PASSWORD/年齢早見表)
別紙ふろくなし(路線図はWEB移行) - 全208p
うち巻末ノート34p(3.75mmドット方眼) - スピン2本
- 切り込みインデックスあり
私が2023年に使っていた手帳です。
シンプルなセミバーチカル(3分割タイプ)のフォーマットで、タスクを速記・管理しやすくなっています。
まずバレットジャーナル的なタスク管理をスタートしてみよう、という時におすすめ。
巻末にインデックス・ウィッシュリストが実装されているのも便利です。
2024年版はこちら↓
↓中身を詳しく見たい方は開封レビューをどうぞ。
SUNNY手帳 / いろは出版
- B6(332g) 3,465円~
- 年間ブロックあり
- 月間ブロックあり(先頭・6段)
- 週間
デフォルトは2分割。ガイドで3分割可能
メモ欄は2.5mm方眼 - WISH LIST(やりたいことリスト/読みたい本リスト/みたい映画リスト/行ってみたい場所リスト(日本・海外)/行ってみたい場所リスト/欲しいものリスト/大切にしたいものリスト)
- 巻末ふろく(紙のサイズ/年齢早見表/パーソナルデータ/ID&パスワードリスト/アドレスリスト)
- 全310p
うち巻末ノート139p(3.5mmドット方眼) - スピン3本
- 替リフィルあり 2,365円
淡いグレー×イエローの配色で、やわらかいフォントが女性向けなセミバーチカル(3分割タイプ)。
インデックスページ・ウィッシュリストが実装されているほか、何と言っても巻末ノート141ページの大容量、他の手帳とは一線を画しています。
フォーマットを作るのに時間はかけたくないけど、ログや日々のメモはたくさん書きたい人向け!
さらに、年間ブロックが「見開きで半年分」と大きいため、そのままフューチャーログにしたり習慣トラッカーなどにも使えます。
ここではすべて紹介しきれませんでしたが、そのほかのセミバーチカル手帳はこちら↓の記事でまとめています。
(おまけ)バレットジャーナルダイアリー
(画像出典元)
2023 バレットジャーナルダイアリー|株式会社エムディエヌコーポレーション
フォーマットを作るのは難しい、絵を描くのが苦手・・・だけど、もっと手書き感のあるバレットジャーナルにしたい!
という方におすすめ。
かわいいイラスト盛りだくさんのバレットジャーナルを作っているねこねこさんが監修。
すでに枠線や飾り文字が書かれており、フォーマットは自作する必要がありません。
ウィークリーは週間ブロックなので、書く量が多めの方向けです。
まとめ
セミバーチカル手帳で簡単にバレットジャーナルをスタート!
デコ量に合わせて自在に使おう!
バレットジャーナルの本質はシンプルなタスク管理。
真っ白なノートでスタートしなければならないということはなく、そもそもツールに縛られない記録術なのです。
手帳を使えばフォーマットを作るのに割く時間を大幅に短縮できます。
実際に始めてみて、タスク管理だけでは物足りない、デコやログも楽しみたい・・・という欲求が出てきても、それを楽しめる自由度があるのもセミバーチカル手帳の利点です。
せっかくバレットジャーナルを始めるなら、三日坊主ではなく、続けていきたいですよね。
ミニマムにスタートして、自分の書く量やロギングに使える時間の「良いバランス」を探り、ムリなく続けていくための「手帳から始める」という選択肢。
ぜひ検討してみてください。