今年もあとわずかとなりました。
寒くなってくると「1年の終わり」を特に意識する頃ですよね。
手帳を新しくするタイミングでもあるので、これまで使ってきた手帳を見返したり、来年のことを考えたりと、手帳と向き合う時間も増える季節。
この記事では、新年から好スタートを切るためにやっておくべき振り返りの効果とメリット、実際のやり方を解説しています。
特に、叶えたい夢や目標がある方におすすめです!
1年の振り返りの効果とメリット
1年の振り返りをするメリットは、私自身の経験から次の3つに集約されると考えています。
- 自分の成長が実感できる
- 経験から得た学びを活かしやすくなる
- 夢や目標を叶えやすくなる
1つずつ説明しますね。
振り返りのメリット① 自分の成長が実感できる
振り返りというと、「達成できなかった今年の目標」や「先延ばしにしてしまったこと」に目が向いてしまいがちです。
反省点を改善していくことも必要ですが、それ以上に、どんなに小さくても「できたこと」にも焦点を当て、良かった点からも振り返るのが大事です。
なぜなら、そのできたこと自体が、去年の自分と比較して成長したところであり、伸ばしたり強化していくことで、自分の好きなことや得意なことが広がっていくからです。
たとえ小さな1歩でも、1歩であることに変わりはありません。
「小さくても確実に前へ進んでいる」という実感を得られれば、自己肯定感も上がりますし、次の年のモチベーションにもつながります。
振り返りのメリット② 経験から得た学びを活かしやすくなる
振り返りでは、自分の行動や成果を客観的に見直していきます。
うまくいったパターン、失敗から得た教訓などを改めて言語化しておくことで、自分の「学び」となります。
「学び」は人それぞれ違うので、自分なりの「トリセツ」ができていくんです。
すると、うまくいったことは他のことに応用しやすくなりますし、失敗は同じことを繰り返さないために気を付ける、といった対策を立てやすくなるんですよね。
また、1年という節目の振り返りでは、行動全体に対する取り組み方、時間の使い方を見直す良い機会でもあります。
例えば、「〇〇は夜寝る前にやっていたけど、早起きして朝にやった方が集中できるのでは?」「目標は達成したけど、浪費の時間も多かった。これを減らして、もっと時間を当てられないか?」といった感じです。
毎日忙しい中、目標に向かって行動しているだけでもすごいこと。さらに踏み込んで、「このやり方は本当に最適かな?」と立ち止まる時間。
仮説を立てて⇔やってみる、の繰り返しで、行動全体のクオリティも上げていきたいですね。
振り返りのメリット③ 夢や目標を叶えやすくなる
このように、振り返りをすると自分の価値観の軸がよりはっきりしてきます。
振り返りの中で「本当にやりたいこと」が見えてくることにより、翌年の目標につなげやすくなるのです。
そして、「次はこうしたら良さそう」「惰性でやりがちなあの習慣を控えるよう環境を見直さないと」といった、行動レベルでの改善案も明らかになっているはず。
要は、行動のクセのような、目標達成するための阻害要因もわかっている状態になります。
振り返りの後、来年の目標を考えていく段階で、阻害要因を避けることも視野に入れつつ計画を立てられますので、目標の達成率がグンと高まります!
1年の振り返り→来年の計画までがワンセット!
自分の方向性を確かめつつ、理想の自分・理想の生活に近づいていく準備になるよ!
実践! 振り返りの5ステップ
では実際に、今年1年の振り返りをしていきます。
- できたこと・できなかったことを書き出す
- より良くするためのアイデア・改善するためのアイデアを書き出す
- 年内のうちに整えておくべきコトを書き出す
- 自分なりの学びをストックする
- 今手放すべきことをリストから消す
考えていること・感じたことを頭の中からどんどん出していきたいので、デジタルではなくアナログツールがおすすめ。
私は【大きめのノート+インクの出が良いペン】を準備してます!
振り返りのステップ① できたこと・できなかったことを書き出す
最初に、今年1年で「できたこと」「できなかったこと」を思いつくまま書き出していきます。
大事なのは、できたことは「どんなに些細なことでもOK。他人と比べない」こと。
そして、できなかったことや思うようにいかなかったことも、「単純に事実として、フラットな気持ちで振り返る」ことです。
最終目標に到達していないこと全体をまとめて「できなかったこと」に入れるのではなく、細かく見れば「60%くらいまでは進んだ!」というように、できたところが見つかるものもあるはずです。
振り返りは自分を責めるのが目的なわけではなく、より良い来年につなげるためのものですからね
私はただ考えているだけだとなかなか思いつかないので、下のリストにある質問を自分に問いかけながら書き出しています。
「セルフコーチング」といい、質問形式にされることで記憶を思い出しやすくなり、より解像度の高い振り返りができますよ。
あくまでアイデア出しのヒントなので、全部に答える必要はないです!
- 年始に立てた目標(または、やりたいことリストや力を入れていたプロジェクト)の達成率は?
どこまでできて、どこからができなかったか? - 今年チャレンジしたことは? 達成感を感じたことは?
チャレンジしたかったのにできなかったことは? チャレンジしたけど挫折したことは? - 今年習慣化できたことは?
逆に続けられなかったことは? - 楽しかったこと・お金や時間を費やしたことは?
本当はもっとこうしたかったと思うこと・お金や時間の浪費だったと思うことは? - 今年買ってよかったもの・行ってよかった場所・新しい出会いはあるか?
- 【資産や収入】【仕事・働き方】【社会貢献】【家事や育児】【家族やパートナーや友人との時間】【趣味・自分の時間】【ライフスタイル・生活空間】【心身の健康・美容】【教養・学び】等の各ジャンルでできたことは? できなかったことは?
- 「月ごと」「季節ごと」等の各期間でできたことは? できなかったことは?
振り返りのステップ② より良くするためのアイデア・改善するためのアイデアを書き出す
次は、ステップ①で書き出したできたことに対して、「より良くするアイデア」を、できなかったことに対して「改善するためのアイデア」をそれぞれ考えていきます。
ここでも、「できたこと」「できなかったこと」の両面から見ていくのがポイントです。
できたことは「より時間・コストをかけずにやるには?」「より頻度を高めるには?」など、強化策を出すことで、クオリティが上がっていきます。
そうすると、これまでより短い時間で成果が出せるようになるので、どんどんパフォーマンスが良くなっていくんですよね。
浮いた時間でまた新しいことにチャレンジするといった余裕を作りやすくなります。
逆にできなかったことは「できなかった理由」から改善案を考えていくと解決しやすいです。
できなかったのは、時間がなかったからなのか? ほかのことをしてしまったからなのか? 健康状態が悪かったからなのか?
・・・事実を直視して、今後はそのできなかった要因を減らす・取り除くにはどうしたらいいか? という視点でアクションを考えてみましょう。
例えば「ついスマホを触って時間を浪費しがち」なのが原因なら、集中する時間中はスマホを別室に置いておく、といった対策を出します。
振り返りのステップ③ 年内のうちに整えておくべきコトを書き出す
年始をスッキリ!した状態で迎えるために、今のうちに片付けておくべきことをピックアップしていきましょう。
片付け、といってもモノの整理や大掃除というよりは、「やり残していること」「先延ばしにしていること」「健康面や生活面でメンテナンスしておいた方がいいこと」を優先的に書き出していきます。
- 【やり残し・先延ばし】今年の目標達成に向けて、年末までの追い込みでできそうなこと
- 【やり残し・先延ばし】固定費の見直し、支出の最適化
- 【やり残し・先延ばし】買ったまま読んでいない本や録画したままのドラマ・映画
- 【メンテナンス】睡眠時間をふやす
- 【メンテナンス】休肝日をふやす
- 【メンテナンス】生活動線の見直し
乱れてしまった環境や、マイナスになっているコンディションを戻すきっかけになります。
特に心と体の健康は、年に1度といわず、定期的にメンテナンスできるといいですね!
振り返りのステップ④ 自分なりの学びをストックする
振り返り①~③をする中で、この1年過ごしてきて気づいたこと・学んだことが出てくるかと思います。
それを自分の「トリセツ」として、まとめておきましょう。
気づき・学びの切り口の例を挙げると、下のような項目があります。
- 来年始めてみたいこと、来年こそやめたいこと、来年も続けていきたいこと
- 改めて「得意」「苦手」だと感じたこと
- 改めて「楽しい」「楽しくない」と感じたこと
- 「最高!」だった1日の過ごし方
- パフォーマンスが高まる・落ちる時間帯
- 成功パターン・失敗パターン
- 集中するためにやるといいこと
- 行動するためにやるといいこと
- やってよかった習慣・合わなかった習慣
- 考え方のクセ(良いことも悪いことも)
- 体調を崩しやすい季節やシチュエーション(睡眠⚪︎時間以下が⚪︎日続く、など)
- 誰かに言われてハッとした言葉
- 誰かから感謝されたこと・ほめられたこと
- 心に響いた名言・格言・歌詞など
この「学びリスト」は今すぐに役立つというものではないですが、あとあと目標を考える時や判断に迷った時などに見返してみてください。
文章にまとめておくことで、自分に合う生活習慣や思考習慣を再現しやすく、逆に合わないことを無駄に繰り返してしまうのを防ぐことができます。
すると、世間体にかかわらず、ここに書いたことを自分の行動指針にできるので、日常で感じるストレスが激減するんですよね。
「これでいいのかな・・・」「他人からどう見られるか心配・・・」のような不安や焦りがだんだん軽くなりますよ。
毎年続けていくにつれ、考え方が「自分がしっくりくる方向」に洗練されていく感じ。生活の質も上がっていくよ!
振り返りのステップ⑤ 今手放すべきことをリストから消す
ステップ①~④では、1年を振り返りつつ、「今後やったほうがいいこと」にフォーカスされているため、タスクがかなりの数になっているのではと思います。
そこで最後のステップは、書き出したタスクを見直して「自分が直近で本当にやりたいことか」を問いかけ、「やりたいと思い込んでいたこと」「直近でなくてもよいこと」をリストから消していきます。
また、これまでの振り返りで書かなかったものの「やめたいこと」「やらなくてもいいこと」を思いついたら、それも追加しておきましょう。
やらないことを決めるのは勇気がいりますが、体力も時間も有限である中、「本当にやりたいこと」に集中するためには不可欠なステップです。
ステップ④で自分の嗜好や考え方がブラッシュアップされた後にやると「やらないこと」を取捨選択しやすいよ!
具体的には、下記のようなことを手放す候補にしてみてください。
- やりたいと思っていたけど本当はそこまでじゃなかった(と気づいた)こと
- 「いつか」と思いつつずっと手をつけていないこと
- いやいややっていること、惰性でやっていること
- 慣習だからとやっていること、つきあいで仕方なくやっていること
- 「今」の自分にとって優先順位の低いこと
- 理想の生活に不要なモノ、習慣、考え方
- イライラ、クヨクヨなど負の感情を感じさせるモノ、人間関係
- 浅い関係の知人とのつきあい
自分にとって、やめることで確保できる時間やお金、減るストレスの大きさなど、インパクトが大きいものから減らしていくのがおすすめです。
振り返りの効果を高める「清書」のすすめ
ここまでで「振り返り」という一連の流れは終わりで、このあとは年始の目標を立てていくかと思います。
ですが目標について考える前に、振り返った過程を一度整理してノートなどにまとめておくのをおすすめします!
というのも、振り返ったことは次の1年を過ごすうちにだんだん忘れていってしまうから。
清書するのはひと手間かかりますが・・・
振り返りをまとめたページをたまに見返すことでリマインドになりますし、モチベーション維持に役立っているんですよね。
簡単な箇条書きでも充分なので、時間に余裕があればぜひやってみてください。
1年後、また振り返りをするときに、見比べて成長を実感できるのも楽しい!
清書の一例を紹介
私の清書ページの例をいくつかご紹介します。
振り返りまとめ(ジャンルごと)
その年の手帳のメモページを使って、「仕事」「ライフスタイル」などのジャンルごとにまとめています。
普段はあまり手帳デコはしないのですが、1年に1度の議題で今後も見返すページということで、その時一番気に入っているシールやマステでデコを楽しんでいます。
学んだことまとめ
学んだことのストックは1年で書き終える手帳ではなく、別途ノートにまとめています。
時系列順にどんどん書き足していますが、少し年数が経って見返した時の気づきをさらに書き込めるよう、余白を多めにとっています。
私が使っているのはトラベラーズノート(レギュラーサイズ)。
カバー1つの中にリフィルが4冊までセットできるし、入らなくなってもバインダー保管ができるので、学んだことが増えても安心です。
トリセツまとめ
学び・気づきの一環でもあるのですが、見返しやすいようにテーマを分けて清書したノートも併用。
下記のような項目をまとめています。
- コーピングリスト
- ご褒美リスト
- 月ごとのルーティン表
- 月ごとの特別支出表
- エニアグラムの自分の性格タイプ
- 旅行や岩盤浴の持ち物リスト
- 手土産リスト
使っているのはマークスのシステム手帳(バイブルサイズ)。
たまに書き換えたり並び替えたり、とフレキシブルに使いたかったので、システム手帳形式に落ち着きました。
まとめ
- 自分の成長が実感できる
- 経験から得た学びを活かしやすくなる
- 夢や目標を叶えやすくなる
- できたこと・できなかったことを書き出す
- より良くするためのアイデア・改善するためのアイデアを書き出す
- 年内のうちに整えておくべきコトを書き出す
- 自分なりの学びをストックする
- 今手放すべきことをリストから消す
年内に振り返りを済ませておくと、次の年の目標・計画を立てやすくなります。
年末は忙しい時期でもありますが、ぜひ1年間頑張った自分をねぎらう時間を取ってみてくださいね!
充実した新年へ向けて、準備が整ったも同然!
頭の中をすっきりさせて、よいお年を!